隊員の日々の活動記録
2024.12.10
空き家コーディネーター
高鍋町地域おこし協力隊 着任のごあいさつ
12月から高鍋町の地域おこし協力隊に着任いたしました、大橋 力と申します。
空き家の利活用促進業務を担当いたします。
よろしくお願いいたします。
人生、たぶん最後の冒険への船出
海上自衛隊を定年退職後、約8年間、損害保険会社で保険金をお支払いする仕事をしていました。
2人の子供たちが県外に就職して親元を離れ、あくせく働く意義や、仕事や育児のために購入した神奈川県の自宅に住み続ける理由がなくなったとき、ふと思い出した言葉が頭にこびりついて離れなくなりました。
マークトゥエインの有名な言葉なので、ご存じの方も多いかと思いますが、
『20年後、君は「やったこと」よりも「やらなかったこと」に後悔するだろう。
さあ、もやいを解き放ち安全な港から船を出そう。
自らの帆で風をつかみ、探検し、夢を持ち、発見しよう。』
20年後、私が80歳になったとき、今の自分に失望しないよう、ワクワクするような仕事やライフスタイルに挑戦しようと思い立ちました。
具体的な構想があったわけではありませんが、こんなところに住めたら良いなと兼ねてから思っていた宮崎県に移住することを検討し始めました。
高鍋町との運命の出会い
「宮崎県移住」を検索するとサーフィンの記載が多く、それまでサーフィンに興味はありませんでしたし、する機会もありませんでした。
しかし、何事も経験、地元の方との交流も図れるとの思い、とりあえず日向市のサーフィンスクールに行ってみることにしました。
やってみると、波待ちをしている間でさえも大海原の自然の中で遊んでいるという充実感や、近くのサーファーの方たちと他愛のない会話をする楽しさがあり、波に乗れた時の爽快感や達成感からもっと上手になりたいとの思いが募り、せっかく宮崎県に移住するなら「趣味はサーフィンです」と言えるくらいになりたいと思いました。
移住先を下調べしている中で高鍋町にもサーフィンに適した海岸があることを知り、何気なく歴史総合資料館を訪れたところ、私の出身地の福島県福島市に隣接する米沢藩主の上杉鷹山公が高鍋藩の出身であることや、私は元海上自衛官ですが小澤治三郎連合艦隊司令長官の出身地であることも知り、高鍋町との運命の出会いを感じました。
また、出身の福島市と違って高鍋町は城下町としての歴史を大切にしており、高鍋町の住民になることにあこがれを抱くようになりました。
2度目の協力隊活動
自分の性格はおせっかいなところがあり、若いころ、当時国内はバブルの最盛期でしたが、アフリカの飢餓を何とかしたいとの思いからJICA青年海外協力隊に参加したことがあります。
青年海外協力隊の活動は草の根レベルで地域の方々に技術移転をすることではありますが、宗教や歴史に根差した価値観の多様性や、コミュニケーションの重要性など多くのことを学び知見を広げることができました。
地域おこし協力隊は、住みたいと思ったところで地域の方たちと色々なアイデアを出し合いながらワクワクするような活動ができると考え、応募しました。
地域おこし協力隊って、若い人がやること?
「地域おこし協力隊の活動は若い人がやること」と私も勝手に思い込んでいました。
このため、地域おこし協力隊の募集要項を見て「やってみたい!」と思う反面、「私のような未経験者の年寄りが応募してもどうせダメだろう」と応募する前からあきらめていました。
でも、このまま挑戦しなかったらきっと後悔してしまうと思い、ダメ元で応募しました。
採用通知をいただいたときは、上杉鷹山公も「為せば成る、為さねば成らぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」と言っていたなとしみじみと思いました。
もし、少しでも地域おこし協力隊をやってみたいという気持ちがあれば、自分で勝手にダメだとあきらめないで、その思いを申し込み用紙に書いて応募してみてください。
空き家の利活用促進業務を担当します。
まずは、移住を希望される方々の受け皿づくりとして、空き家の掘り起こしや空き家バンク登録を促進するとともに、手続きや補助金などのていねいな説明や関係先への確実な橋渡しをしていきたいと思います。
また、空き家となってしまう前に、ご高齢の方々がいわゆる終活の一環としてご自宅の処分を考えるキッカケづくりとなるような広報やセミナーの開催も検討していきたいと思います。
関係する皆様とアイデアを出し合いながら、地域の活性化に向けて活動をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。